当設計事務所についてのQ&A :

>> Q1. 設計料って一体どれくらいの相場なのですか?
 これは依頼される業務内容について結構な変動巾があるので都度やりとりをして納得して頂いてからプロセスを踏んでいますが、基本のベースとしては設計業務で工事費の3%に工事監理料で2%の合計5%程度を一つの目安にしています。
  自分自身感じますのは設計士さんに「依頼してみたい」という程度がお客さまにより随分と異なるような気がしています。(当然といえば当然ですが・・・)
 ですから「こんな関わり方はしていただけますか?」(ベーシックなプラニングだけとか監理だけとか)とか「予算これくらいの中で精いっぱいの範囲で関わっていただけますか」というようなことも投げ掛けられますし実際のところ、状況に応じて極力柔軟に(!?)相談にのらせていただいております。
 考えてみれば服でもバリバリのオーダーメイドから出来合いのものまで様々な選択肢がありユーザーがそのなかで比べることができる自由があるのですからこんなことを話していること自体業界的にもちょっと遅れているのでしょうか。
 よく話を聞く中で住宅の設計料は10%というひとつの目安があるようですが、実際数年越しでこだわりながら創りこんでいくことはひとつの理想形であり、手間暇掛かるれば費用も増しこうした取り組みでは対象となる方が資金に比較的余裕のあるお客さまに限定されたりもするわけですがそうこうした取り組みも並行して行ったりしています。
 しかし最近自分が率直に感じますのが、もっともっと身近で普通の方々にこちら側の世界を覗いてもらいたいという強い願いです。
 限られた予算の中でやりくりをしようとしている方の身近に立ち同じ目線で一緒に走っていくような爽快感が自分の感性にはあっているのかもしれませんが・・・。

>> Q2. 「監理」という業務のイメージが湧かないんですが?
 監理の"監"という字は「監督する」という言葉に用いられるようにどこか高みから見下ろして指導するというような語感を持っています。
 工事が進んで行くにつれ、建設会社さんに伍して厳しいことも詰め寄ったりすることもあるわけですから当然気後れしない芯の強さが要求される立場です。
 しかし分かりやすい例えは請負契約のネゴの部分でコストや仕様について真にクライアントの為にはどうするべきか?と自問自答し、助言を行ったり交渉の矢面に立ったりして代理人のような役割を果たすことも大切な業務です。結果、設計図の意図を実現させるように一緒にお客さまと伴走しながら・・・。という表現がイチバン妥当かもしれません。
 「監理は別に結構ですから・・・」というお客さまも珍しいことではありませんが、基本設計そして実施設計というプロセスを踏んでいくうちにやっぱり「お願いするわ」と気変わりされる方もままいるのがこの業務のわかりづらい所であるかもしれません。

>> Q3. 建設会社ってどう選んだりするのですか?
 これも難しい質問ですが、なにも決定的な原理原則はありませんしその構造の種類とか規模とかを考慮しこちらで適切なレベルと判断した数社を推薦した上で相見積もり(入札)のような競争原理を働かせて価格を下げる努力をしています。
 そこで最終候補を仮に決めた上で更に仕様等の最終チェックを行い当初の予算に納まるようにネゴした上で契約という流れがひとつのパターンです。
 とはいうもののどうしてもこの会社に頼みたいということが決定している場合、困ることはなかなか価格交渉にのっていただけないこともありますが、計画の早期から関わってもらう分建設会社ならではの意見も反映されたりしてメリットも少なくありません。
 無論「特命で」という依頼の方が通常その"意気に感じるところ"も大きいでしょうからね。
 いずれ大切なことは「自分はどのような家を建てたいのか?」ということをはっきり確信する事とそういう工事に(お医者さんではありませんが分野があるので)得意であり、是非工事を行いたいという熱意があり、現在その受け入れ体制が整っているかというあたりがポイントでしょうか。
 受け入れ体制について話をすれば「次に頼む時は必ずあの監督にしてくれ」というような声が(時として)あがるように現場の指揮者の方個人による影響力は大きく、そうした優秀な技術スタッフを用意できるのかという点も見極めの材料にしています。

>> Q4. 建築費など、予算を組む工夫は?
 いわゆるファイナンスのアドバイスですがある意味資金調達の方法を銀行めぐりから、という関わり方がまずひとつ。加えて限られた全体予算をどこに配分投下するかという点についての関わり方がもうひとつ存在します。
 面白いといったらなんですが、その個人の方々の価値観によって堅固な建物にしたいという理由から構造的な部分を大切にされる方、生活の利便を考えまず住設機器を大切にされる方、見栄えは是非こうしたかったということからいわゆるデザインにこだわりを持たれる方、まさに十人十色のありさまです。
 そこで全体のバランスが悪くならないようにその歩みを確かめるお手伝いになれればとはいつも感じていることです。あまりに片寄らないようにというさじ加減ですね。
 ただともすると夢はいっぱいに膨らんだところからスタートしますからどこを削っていくかという手順をまま踏むことにつながり、タイヘンですがそうした打ち合わせから「本当に自分たちが何を大切にしているか」という問い掛けにもつながり結果苦労して手に入れるから思い入れも強くなるという巡り合わせになってもらいたいと思っているんです。

>> Q5. これから土地を探すところなんですけど・・・
 実はこれは根源的な問題で土地ありきからスタートすればそこに「どんな建物が建つのだろう?」ということがまず頭に浮かびます。
 そこで思い通りのプランを叶えることができる方もいれば他方「ああこうしたプランしか建たないのか・・・」という方もおみえではないでしょうか。
 最近馴染みの深い!?「建築基準法」というモノですが、誰でも好き勝手な形を自分の土地だからといって実現できるというわけではなく様々な制約ないしルールをくぐりぬけ建物は建てられるのでありそうした条件を加味しながら眺望や通風に日当たりとかを考えてみると土地の検討というものはもっともっと購入前に考えることがありそうではないでしょうか。
 ですからそうこうした土地を取得する前からの相談は実は嬉しいものであり、設計事務所として期待されることを果たしたいという気持ちからいつのまにか一緒に土地探しをすることもままあって、結果数年越しのお客さんという関係が出来上がってしまうのです。
>> Q6. 御社の特徴やセールスポイントは?
弊社というか当事務所のスタッフについては各自の名刺の帯というかラインの部分が各々のカラーに彩られてよくお客さまからこれって?という質問を受けたりしています。
 これは会社としての枠を守りながらそれぞれの色(カラー)を発揮して欲しいというこちら側の願いがあり概ねお客さまには理解を頂いていると感じております。
 設計事務所には明らかにこういったデザインを志向しているという強烈な個性がありそれについて同調できる方がお客さまとして関係を結んでいます。
 先鋭的とさえ表現される時代の先端を走るセンスで魅了される建物は雑誌にもよく見受けられますが、それは実際のところ(デザインのみならず)共感できるかということで「商品性」(ある意味「芸術性」でしょうか)がある意味既に確立されているような気がします。
 しかるに建設会社さんのスタンスはどちらかというとお客さまの希望をかなえようという姿勢では時として迎合主義に陥り設計事務所とは一線を画すところが見受けられますが懸命にお客さまの意を汲もうという姿勢は設計事務所に劣るものではないと思っています。
 そうした背景の中わたしたちの提案できることはお客さま自身でも気付かなかったりするような潜在的な願望やニーズを掘り下げて解釈し、一緒に考えた上でアドバイスを行うことです。
 なにか「そうだ!こういうことを期待していたんだった!」という発見の歓びに到達できるようなお手伝いをすることにわたしたちの存在意義はあるのではと感じています。
 なかなか上手く表現出来ないのですが詰まるところ「ブランド力のある敷居の低さ」を目指しています。
>> Q7. プラン作成の際のアドバイスって?
  これはよく感じることですが現在住んでいるアパートや実家の間取りとかのイメージから抜け出せない方が結構見受けられます。
 また斬新なプランに心打たれても実際このような住み方ができるのだろうか?というような不安もあったりして実際自由なキャンバスに思いのまま絵を描くということは難しいということでしょうか。
 なかなかこれという定理のようなものはありませんがやはり実物をみてそこの空気を肌で知った感動に勝るものはないのでは思い当方に訪れる方々の希望をひと通り聞いてから「こうしたことを考えておられるのかな?」と察してはその何かアイデアの足しになるような現場を一緒に見に行ったりしています。(ですから引渡しも終わってからなおさらきちんとした関係を皆さんと保っておかねばいけませんよね)
 ライフサイクルは時代とともに(子供の成長とかを交えて)変化していくものでありどうにでもあとで変更できるような柔軟性というものを備えていたいとかという原則論はありますが個人的には狭いところと広いところのメリハリがあったりとか内部と外部の間にその中間領域のようなあいまいな空間があった方がとか、話し出したら止まらないようなコダワリのポイントがあふれています。そこでそうした工夫に共感してもらいあーだこーだと話し合うときってきっと設計という仕事についている冥利を感じる場面でしょう。

>> Q8. 最近の外観の流行などはどう感じていますか?
 シンプルモダンとか和風モダンとか先駆者の作風に後追いするようにその擬似タイプが少し遅れてまちに氾濫してきます。
 いつものことと言えばそれまでですが、流行りがあればしばらくしてその揺り戻しが来てモダンからクラシックへと回帰したりしているのが歴史のなかで証明されています。
 そうこうした様々なトライアルを通して生き残るディティールとかスタイルを生み出す努力は並大抵ではないですが難しいことを言わずに「あっ何か感じが良いな」という直感から自分はどんなところに胸をうたれたのだろうという気持ちは大切にしておきたいですね。
 自分自身、どちらかと言えばすっきりとしていつまでも見飽きないようなデザインが好きですがただ外観の見栄えのみ、という方向からではなく中身を創り込んだ結果の形は往々にして機能的でありとても奥深さを感じる印象を与えます。
>> Q9. 設計事務所で仕事をしてみたいんですが・・・
 随時というわけではありませんが独立とかでスタッフの入れ替わりはありますので、その都度求人を行ったりしています。
 よく不意に「御社では?」という連絡も入ってくるものですがちょうどタイミングが合う時は稀でこれは難しいこととよく感じています。
 とはいうものの、訪れてきてくれた方で意欲を感じたりして印象に残る方は後に連絡を入れさせていただいたりもしているので気軽に声を掛けてくださるものそれはそれでありがたいと感じています。やはりこの仕事はヒューマンパワーそのものですから意識の高いメンバーが切磋琢磨して「いいものを作って喜ばれよう」と真剣に取組んでもらえるような環境作りにはいつも配慮をしているつもりです。